MANAGEMENT
やりたいこととやるべきことはちがう。
「お客様は放っておいても来てくれる」
長いあいだ会社やお店をやっていると
いつのまにかそんなふうに思うようになる。
でも、来てもらえるような努力をしなければ
お客様は来てくれない。
このあたりまえのことを
いつのまにか忘れてやらなくなる。
やっている、やれている、と思いこんでいる。
だからあたりまえにやるべきことは放置して
自分たちがやりたいことだけやろうとする。
会社やお店は、お客様によろこんでもらうためにある。
会社は「社員のため」とか「株主のため」とか
そういう正論もあるのかもしれない。
だけど
「あなたの会社の社員を幸せにしたいから発注します」
というお客様はいるだろうか。
「お店のオーナーを幸せにするために買います」
というお客様はどれだけいるのか。
ほとんどいない。
「自分たちを信じてやりたいことをやっていれば
お客様はファンになって来てくれる」
そういうセリフはもっともらしい。
でも、そうは問屋がおろさない。
「やりたいこと」と「やるべきこと」はちがう。
やりたいことをやった先に、お客様のよろこびはない。
やるべきことをやった先に、お客様のよろこびがある。
「やるべきこと」をやっている会社やお店にファンはつく。
創業時にはやっていた「やるべきこと」は
いまも愚直にやっているか、のメンテナンスが要る。